考える物置

日々あったどうでもいいことやどうでもよくないこと

014 或いは

 最近SNSで(といってももうすでにブームが沈静化しつつある) 流行っている『私を構成する9枚』ですが。人によっては絵画であったり映画であったりするのかもしれないんですが、音楽でやってる人が多いように見受けられました。かくいう自分も音楽。そんで、俺みたいなヒヨっ子が玄人ぶってなんかそういうのもどうだかな~と思ってたんだけど、結局「まあいっか」となって、やりました。

 てなわけで、やったはいいけど、単なる懐古趣味及び自己顕示欲で済ますのはやめようと、地続き感が必要であろうと考え、考えに考え、9枚を選び出したわけであります。

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1. L'Arc~en~Ciel / Clicked Singles Best 13

ラルクは1番好きなアルバムを決められないのでベスト盤。10歳かそこらぐらいからずっと聴いてるし、ベースもコピーしていたので、まさに自分の感覚の基本。あまりにもあまりになんで、多くは語れない。自分も素人とはいえバンドをやってて曲も作っていて、ラルクみたいにいろんな曲をやりたいと思っている。

2. キンモクセイ / 風の子でいたいね

12歳とか13歳あたりに聴いてたから2002年とか2003年ころほんの一瞬だけ世間的にも流行ったんだけど、名前をきいたら「あー」ってなりそうな、そういうバンド。改めてきくと、メロディの運びのあたりとか影響受けてるなーって思う。

3. CAPCOM / カプコンミュージックジェネレーションファミコン音楽全集 ロックマン1~6

音楽がカッコイイってはじめて思ったのがゲームミュージックっていう人はかなりいるんじゃないかと思います。俺の場合はたぶんロックマンX2のオープニングステージだと思うんだけどCD持ってないので、持ってる無印ロックマンのほう。FF4の四天王バトルとかFF6の決戦、クロノトリガーの魔王決戦とかも。ステージがあってそこにマッチする音楽があって…状況があって音楽が完成するっていうのはここからすでにあったのかも。それからもちろんおそらく原体験であろうという意味も込めて。

4. LUNA SEA / LUNACY

LUNA SEAは18歳ぐらいでOne Night Dejavuから入ったクチ。これは大学入ってから聴いた終幕前ラストアルバムだけど、それを差し引いてもこんなヒリヒリした雰囲気をCDにパッケージできるなんて…。2011年に1stの再録が出た時も、こんなにも熱をCDに込められるのかって衝撃だったけども。ラルクっていわゆるバンドらしさからはけっこう遠いところにいるじゃないですか、大げさだけど構築美っていうか。LUNA SEAはそれとはちがって、衝動的なところもあってバンドらしい。バンドらしさを意識したのはLUNA SEAがはじめて。

5. LUNKHEAD / [vivo]

21歳かそこらで聴いたのかしら。最近はLUNKHEADも丸くなってきたけど、このへんはかなりドロッとしてたんですよ。動画みつからないんで貼れないですけど、アルバム終盤に『泥日』~『螺旋』~『風の作り方を知っているか』っていう暗くて激しい流れがあって、LUNKHEADもオリジナルメンバーのドラムが脱退した時期だったし、個人的にけっこう落ち込んでた時期に聴いたしでそのへんもシンクロしたんでしょう。説得力があるなーって思ったわけです。

6. BULL ZEICHEN 88 / Prologue

地獄のメカニカルトレーニングフレーズの地獄カルテットっていうバンドがありまして。超絶技巧が大好きなころは好きだったんだけど、超絶フレーズがありきで曲ができてるってあたりにセンスを感じなくなってきてたんですが、これは曲が先にあってテクニック当てはめていくっていう、新しくも音楽表現の正しいあり方だなーって思います。練習しても全っ然できねーけど、これ聴かなかったらテクニックの練習は続いてなかっただろうな。

7. Pink Floyd / Wish You Were Here

墓に一緒にいれてほしいアルバム。はじめて聴いたのは18歳かそこらで、プログレ四天王だし『複雑なプログレ』を期待して聴いたら全然変拍子でもないし、拍子抜けだなとか思っていたんですが、22歳くらいで聴いたら急に良さが分かりました。『Shine On You Crazy Diamond』は歌詞を見ずに、「気だるくて物悲しい曲だな」と思いながら内容を知ったらまさにその通りで、歌詞の意味がわからずとも音だけで全てわかるって、音楽の究極の形じゃないか?と思うようになったわけです。あと、2曲目『Welcome To The Machine』は宇宙を感じる。

8. Kidneythieves / Zerospace

これ聴いたのは2014年と最近だった気がするけど、インダストリアルの無機質なサウンドとスクエアなビートにゴシックな雰囲気を纏った、今の自分の好みにドンピシャ。ビートはタイトであるべきだし、なんなら同期モノをつかってバンドをやりたいって強く思うようになったのです。

9. P.F.M / Photos Of Ghosts

これを聴いたのはほんの数ヶ月前、去年の夏ごろ。イタリア野郎の作る音楽はヤバイ。思想・宗教・土着の音楽等々、全ての要素がリアリティとなって脳天を直撃してくる。俺の作る紛い物のロックなんてイタリアンロックの前では紙くず同然じゃないか、と思ってぜーんぜんバンドやる気なくなった。結局は、俺が思うこと感じたことが音になればそれ即ちリアリティって思うようになった、思想的に超重要盤。

 以上、ここまでやる人はあまりいなかったんじゃないかな?という。ここまでやってはじめて意味のあることになるんじゃないかと思ったんだけどどうすかね?