考える物置

日々あったどうでもいいことやどうでもよくないこと

030 2021年Best

ランニング中に音楽を聴くようになり今年はプレイリストに入った曲とそうでない曲で明暗が分かれた感じですな。

いつ発表だろうが今年初めて聴いた曲。


9位 Navian / LUNA

もはや珍しくなくなったマスロック×ジェントのインストで、久しぶりにかっこいいと思う曲だね。と思ったけど去年Nuclear Power Trioがあったか。冷たく染み込んでいくような音で冬のランニングのお供になりがち。

この曲が入ってるアルバムのGhost Storiesって曲が日本人好きするコードワーク&展開で悪くない。

8位 マハラージャン / 僕のスピな人

セーラ☆ムン太郎のMVが寒くて一瞬離れてしまったけど、曲だけ聴くとレトロなポップセンスがやっぱりマハラージャンらしいよね。MVは見ないで曲だけ聴くのが吉。

これだけでなく「地獄Part2」って曲の「じごくじごくじごくUh~Ah~」ってラインとか、「いうぞ」って曲の「お母さんにいうぞ、お母さんにいうぞ」っていうラインとか、もっと言うと2019年の「何の時間」とか、グッドメロディにそぐわないパンチ力を乗せるセンスが強い。

7位 Hiatus Kaiyote / Chivalry Is Not Dead

待望のハイエイタスカイヨーテの新譜ですね。ネオソウルもめっきり聞かなくなったけど、ハイエイタスカイヨーテとthe InternetsとSubmotion Orchestraは定期的に曲が出てないかチェックしているよ。

らしい幻想的なイントロから、サビへの橋渡し、からのサビで爆発というすごく即物的なイメージの曲だ。構成の妙というか、パシパシっと展開していく話の早さに感心。

6位 Pineapple Express / Destiny

所謂「インド最強」Pineapple Express、の2020年リリースだけど。プログレなのかマスロックなのか、個人的にはミクスチャー新世代というべきかなと思っていますが。

インドなだけあってインド的な音階を使いつつラップやらジェント(ただしゴキゲンな)やらごちゃ混ぜな音楽性で、何よりサビの突き抜けていくような爽快感がとんでもなく。複雑だとは思わないけどサビとの落差が半端なく、これが最強たる所以か。

5位 KEN THE 390 / Overall (feat. R-指定&般若)


 

冒頭いきなり「宣言し、経験値、天変地異、鮮明に、メッセージ、永遠に、レイテンシー、徹底的」とケツで5文字くらいでパシパシと小気味良く踏んでいくKEN自身のバースも良いが、客演のRがまた自身のユニットよりカマしていくとは、これいかに。いくぜ!感がタップリのテンションの高い曲。まあRはいい加減ヒップホップ的な劣等生がテッペンとってんぜっていうボースティングはやめた方がいいと思うけど。

4位 millennium parade / 2992

※公式の動画なかった

King Gnuはきかないけど、常田だと知らずにきいてみたら激良くてたまげた。いまどき珍しいインダストリアルを感じる硬質なビートと幻想的なウワモノが絡みあう、すごいバランス感覚の曲だ。常田やるやん。

フジロックの配信でmillennium paradeの出番の時間を忘れてて、この曲はギリ見れたね。他のバンドもみたけど、あんまりコロナ禍を感じない純粋にライブって感じでクールだった。

番外編

YUNO / Bounce$

 

バトルビートから1曲。

MCバトルイベントってこんなにデカい箱でやれるんだ。ぴあアリーナでの凱旋からAuthority VS MUTONのビート、バウンスバック。バトルがかっこよくて、ビートも印象的だったので。アウソの1バース目がとにかく完璧でカッコよすぎて。そんなことがありビート単体でよく聞いてる。

 

3位 THA BLUE HERB / バラッドを俺らに

 

2020年の曲ですが、大変な状況下でのフジロックの配信で観て、派手に踏むわけではないが極めてシリアスに紡がれるストーリーテリング風なラップの迫力にとんでもなく食らった。ていうか、よくこの長さの曲を覚えられるな。ラッパーてのは異常な生き物だ。

フジロックのステージでの早くライブが日常に戻ればいいな、なんとかしたい(政治家の先生、このままじゃカルチャーはダメになっちまうよという旨のMCもあった) という願い・希望と「別れることで完成するのさ」というラインにBOSSの美学とリアルを感じ、ヒップホップのクールさがビンビンに迸る。

 

2位 Beast in Black / Blade Runner

Battle BeastよりBattle BeastなバンドことBeast in Blackであり、まあメインコンポーザーのアントン・カバネンがバンドを脱退して新しく始めたバンドなんてのは散々語られているであろう文句ですが。最近でこそ日本でもこういう昭和ないし80'sというか、リーサルウェポンズであったりなんか名前忘れたけどアイドルであったり今だからこそ面白いコンテンツとして受け入れられている感はあるところ、メタルにおいてはそういう「逆に」的な面白さではないわけで、王道というか真の意味で「ダサカッコいい」ものと思われる。

今年の10月にリリースされた新譜の1曲目を飾るナンバーであり、これさえ聴けば後のアルバムの展開とクオリティ及び熱量は推して知るべしといったところで、前置きは長くなったものの説明はすることがないという。ビースト印のシンセとメロディラインが押し寄せるアルバムはこの曲のみならずトータルとして良作。

 

1位 KREVA / タンポポ feat. ZORN

これも2020年の曲だけど、今年はじめて聞いたので。と思ってたけどTweetを遡ってみたら去年聞いてた。アレ?

まずZORNのバースの韻固すぎ。「美女のモデルとかリゾートホテルより/味噌と米ありゃ理想と呼べる」と意味を通しながらガチガチに踏みまくる小気味良さが心地良く、韻に延々頭の中を支配される。またKREVAZORNの掛け合いも素晴らしく、「年少の独房」「慶応を卒業」「今交わるデコボコのオフロード」というラインもヤバい。

さて、ポジティブなメッセージを発する楽曲ということでいたく感銘を受け、今年の夏頃コロナウイルス感染拡大ということもあり今年もまあ継続してコロナ禍ではあったものの、去年は緊迫した雰囲気にあり災害感が強かった中でのリリースだったと思われるのですが。そのタイミングにあって「理想を語ろう今だからこそ」というリリックは極めて前向きで、感染者数の減ってきた今でも感じ入るものがある。