考える物置

日々あったどうでもいいことやどうでもよくないこと

009 完全敗北宣言

 ゲスの極み乙女。(以下ゲスキワ) の1stフルアルバム『魅力がすごいよ』を聴いた。聴く前はゲスキワのことが大嫌いだったわけである。ゲスの極み乙女なんてバンドなもんだから、ミドリ的な女の子がギャーギャー喚く過激な音なんだろうなと思っていたら、クラブジャズ的なバックに、しかも歌ってるのは男じゃねえか!! オ…オレはキレた。それ以来ゲスキワが大嫌いだったのだが、ロクに聴かずには批判もできまいと思い、聴いてみることにした。以上が今回ゲスキワを聴くに至った顛末である。そして前置きが長くなったが、結論から言うと、けっこう良かった。

 ではなぜ良かったのか。まず曲がキレイで、耳触りが良い。分析は面倒だから割愛するが、けっこう凝ってるな~という印象がある。メロディがキレイだよ。それから、メンバーそれぞれからプレイヤーとしての実力を感じる。勝手に4つ打ち・ハット裏打ちの印象を持っていた(あながち外れてはいなかった) が、最近流行の高速のそれではないし、なによりこのリズム隊ならBPMの速さに頼らなくても人を躍らせることは難しくなさそうだ。上モノの方はというと、ヴォーカルギターだけどしっかり1本のギターとして機能してるし、鍵盤は鍵盤で短大の音楽科卒ということだ。

 しかし、息の長いバンドとなれるかといったらそれは疑問。メロディはキレイではあるんだけど、なんだか無機質で歌謡曲的ではないように思う。そういう理由から、(今はテレビでタイアップがついたりしているみたいだけど) こういうジャンル(冒頭でクラブジャズと書いたが、本当はこういうジャンルはなんていうんだろう)の音楽が日本のチャートに定着して生き残っていく未来が想像できないのである。それから、wikipediaによると、"『ヒップホッププログレバンド』を自称している"そうである。これは彼らの身のために、滅多なことはいうもんじゃないと、ぜひ止めてほしいところではある。

 まあそんなところで、以上がゲスキワを聴いた感想である。なにより今回思ったのは、食わず嫌いはよくないっちゅうこと。次はセカオワか?